異世界居酒屋のぶのアニメが始まりましたので、
改めてのぶの魅力を語るよ!

新サイト立ち上げてからの最初のレビューは、
どうしてもこれにしたかったという事情もありますが。

個人的に蝉川さんは、
とても感謝&尊敬している方なのです。

レビュー自体は好き勝手書いているがね!

日本人は海外からの評価が大好き

突然ですが、日本は単一民族国家と呼ばれています。

基本的に日本は長らく日本人が発展させてきた国です。
近年こそ色々な国の人が来るようになんりましたが、
アメリカのような多民族国家でないことは明らかでしょう。

そういうお国柄が関係しているのか、
日本人はやたらと海外からの評価を気にかけます。

海外からの評価をまとめた動画やサイトも多いです。

特に評価を気にかけるのは、
自分達の身近なものが多いです。

それは日本の暮らしであったり、
アニメなどの文化が人気なんですね。

居酒屋のぶという作品は、
異世界の人達が日本の居酒屋を体験する物語です。

まず居酒屋といえば要するに日本食。
それも高級な寿司やステーキといったものではなく、
庶民的な料理が大部分を占めますね。

実際第一話は『おでん』、
次が『若鶏のから揚げ』。
ごく普通に家の食卓に並ぶような食べ物です。

カラッと上がった鶏肉、
齧ればジューシーな肉汁が溢れだす。
子供から大人まで大好きな定番メニューの一つと言えます。

ここで重要なのは先に上げた『身近である』ということ。
読んでいてその食感や旨味が自然と想像できる。

他にも湯豆腐やビール、ナポリタンスパゲティなど、
日本人が当たり前に食べられる、
食べたことのある料理が異世界の人々に評価されます。

自分が知っているものが評価される。
それ自体が転生モノの人気理由である、
『共感性』となるのです。

『異世界居酒屋のぶ』には自分を投影できる、
現代の人物という立ち位置のキャラがいません。

なんせ、メインの日本人が、
居酒屋の看板娘と物静かな料理人ですからね。
これは明らかに狙ってやっていると思います。

ですが読者は共感できるのです。
しているからこそ、
『小説家になろう』で異世界転移モノが成り立つのです。

じゃあ誰にしているのか?
それは飯食っている異世界人に対してです。

つまるところ日本人は、
『日本を評価している外国人』に共感性と、
異世界モノ特有の全能感を見出していると言えます。

居酒屋を舞台にした群像劇へのシフト

しかし純粋な料理チートものによる、
『海外からの評価』作品だと限界がきます。

それは『ワンパターン』と『慣れ』です。

ワンパターンはそのまんまですね。
キャラクターと料理が違うとはいえ、
日本料理に舌鼓を打つという展開が続くわけですから、
読者だってそりゃ飽きてくると言うものです。

慣れについては登場人物目線になります。
居酒屋というのは本来そこまでポンポンメニューは切り替わりません。

タイショーが創作料理に余念がないといっても、
居酒屋という舞台やそのリアリティを崩すことはできません。

それを破壊してしまうと、
途端に奇抜な料理で読者の目を引く目的の、
所謂『料理バトルモノ』になってしまいます。

それじゃあ何故、
『異世界居酒屋のぶ』が息の長い作品になれたのか。

それは居酒屋という場所の、
もう一つの特質によるものです。

それはごくごく当たり前のこと。
居酒屋が酒と飯を楽しんで駄弁る店であることです。

要は雰囲気を楽しむ場所であるわけで、
その雰囲気を作るのは『客』と『店員』。

『異世界居酒屋のぶ』は最初こそ、
料理で異世界人を驚かせることがメインでした。

しかし段々と異世界人の店員ができて、
客達のキャラ性やそのやり取りにも
目が向けられるようになります。

料理モノから群像劇へと、
その方向性をシフトさせているのです。

もっとも、料理モノであることを捨てる必要性は皆無なので、
正確にはこの二つを両立させて世界観を作っています。

またその途中で客層が増えたり、
店員の入れ替えが発生しています。

ドラマっぽくいうなら『シーズン1』から
『シーズン2』への切り替りによるメンバー変更です。

ドラマ『相棒』で相棒役や刑事が
不定期に切り替っているようなものですね。

これが一番わかりやすいのは以下の構図。

ヘルミーナが店員になる。
 ↓
出産・産休でリオンティーヌに交代。

こうすることで店の雰囲気を壊さないように入れ替えつつ、
物語のドラマを作っているのです。

そういう意味では、
『異世界居酒屋のぶ』の構成はアニメや漫画より、
実写ドラマに近いと思います。

この構成の利点は、ある程度人気が安定すれば、
いつまでもやっていられるということです。

アホみたいな数のシーズン重ねてる世のドラマがその証左でしょう。
実際、この構成でもう単行本5冊重ねていますからね!

まったくもって蝉川さんは凶悪な武器を手にしたなあと思います。